2019年、元号が「令和」になった記念すべきこの年、6月8日に東京足立区ギャラクシティ西新井文化ホールで、世界から集ったダンスを愛する人々によって華やかに、賑やかに「CIDユネスコ東京グローバルダンスフェスティバル2019」が開催されました。
梅雨の真最中、前日の大雨もすっかりあがって、この日は曇り空の元、暑くもなく快適な一日を迎えることができました。
カナダからイタリアからインドからマレーシアから中国からそしてロシアからは40名に近い方々が遠く海を越えてやってきて下さいました。 きらびやかな民族衣装が会場を彩り、世界のダンス・日本の伝統的な舞踊・芸能・現代の音楽とダンス、そしてそこから生み出された今回の独自の創作ダンス、エネルギッシュでドラマティックなダンス、絵画とダンスのコラボレーション等が多くの観客を魅了しました。 また、パフォーマンスの合間にワークショップが開かれ、あふれんばかりの人々の熱気でつつまれました。
また、ロビーでは日本を含め海外の伝統的な物品の出店で人々を楽しませてくれました。
このように様々な踊り・音楽・文化が一同に集結することはいまだかつて経験したことがありませんといったお言葉を多くのお客様からいただきました。
CIDユネスコの設立理念でもあります、ダンスを通して人種・年齢・性別の枠を超え人々が交流して平和な世界を作る。その理想的な場面がこの会場に出現しました。
そして、終演に近づくにつれて会場一杯に出演者・観客一体となり歓喜の渦が巻き起こりました。
今回は、第3回目の開催となりましたが終演後数多くの皆様から引き続きこういったフェスティバルを是非続けて開催して欲しい、楽しみにしていますとのご要望をいただきました。こうした皆様のお声を力に、これからも引き続き開催してゆく所存でおりますので、今後も皆様方のお力添えをいただきますようお願い申し上げます。
ユネスコ国際ダンスカウンシル東京事務局
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2018年5月26日・27日の2日間、神奈川県厚木市文化会館にて「CIDユネスコ東京グローバルダンスフェスティバル2018」を開催いたしました。
2回目の日本開催となりました本イベントでは、前回ご参加いただいた国内・海外のプレゼンターに加え、新たなプレゼンターが参加し盛り上げてくださいました。
ワークショップでは、日本舞踊、インド舞踊、アフリカンダンス、社交ダンス、フラ(ダンス)などジャンルの枠を超えて、ダンス未経験者も含めて多くの方々が温かい雰囲気の中楽しくダンスを学ぶことができました。
レクチャーでは、アジアや日本の伝統文化を学びながらダンスとの関連につながっていく貴重なお話を聞くことができました。
さらに今回はアート展としてワークショップ・レクチャールームを陣羽織・アート写真で華やかに飾っていただき、ダンスとアートとのコラボレーションも実現しました。
パフォーマンスでは、開催地:厚木市の伝統文化である『飯山白龍太鼓と白龍の舞』による盛大なオープニングに始まり、日本舞踊・クラシックバレエ・モダン・世界の民族舞踊などの作品に加え、ヴァイオリニスト、薩摩琵琶師との生演奏やガーナ出身の歌手によるライブなど、舞台上でもいろいろなコラボレーションが実現できました。
また、コンテンポラリーダンサーであり俳優としても国際的にご活躍の生島翔さんをMCに迎え、海外ダンサーへのインタビューを交えながら観客との一体感をつくっていただくことができました。
そしてフィナーレはプレゼンター全員が舞台に立ち、観客と共に拍手の中賑やかに締めくくることができました。
2014年のアジア初開催から3年余り経ち再び日本で開催できたこと、ダンス・芸術をとおして多くの皆様に楽しんでいただき、共に笑顔で平和なひとときを過ごすことができたこと、そしてダンスは世界共通のコミュニケーションであり、世界をつなぐ平和のかけ橋であることを再確認できたことは当組織として大きな喜びとなりました。
開催に伴い温かくご支援いただきました方々に心より感謝いたしますとともに、今後もダンス・芸術を通して平和の『輪』がさらに広がるよう活動をしてまいります。
ユネスコ国際ダンスカウンシル東京事務局
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CIDユネスコ国 際ダンスカウンシル東京より、4月29日に行われました「国際ダンスデー」での記念イベント開催状況をお伝えいたします。「国際ダンスデー」は、ユネスコ認可のもと定められた記念の日であり、この日は、世界中でダンスの祭典が催されました。
特に、より多くの人達にダンスに触れ合う機会を提供し、普段ダンスと接点の持たない人々にもダンスに触れていただく大変有意義な記念の日となっています。
CIDユネスコ国際ダンスカウンシル東京では、中目黒の大使公邸をお借りして
「CIDユネスコ国際ダンスデー特別イベント」― ココロとカラダのリフレッシュ ― をテーマに「ワークショップ」を賑やかに開催いたしました。東京の中心地とは思えないような、新緑のまぶしい閑静なたたずまいの大使公邸に内外からの国際色豊かな参加者が会場いっぱいに集いました。
最初に当会副会長でもあるKANICHI先生のコンテンポラリーダンスから始まりました。
KANICHI先生の心の内面からの動きの指導に皆様、自然に無理なく動き、楽しめている様子が踊る笑顔の中にあふれていました。
またこのクラスでは昨年のワールドダンスコングレスでも演奏をされた和太鼓奏者、大多和正樹氏の伴奏により参加者とダンスとの関係をより一層深いものとしました。
続きまして、岩井流 岩井 小紫女先生に日本舞踊のご指導がありました。
日本舞踊の基本である、挨拶から始まり、手の動き足さばき、優雅な動きの所作を体験していました。
伝統芸能である日本舞踊を観ることはあっても実際に体験できる機会が少ないので、貴重な体験に感動する姿がみられました。
最後に岩井 小紫女先生による舞踊作品をご披露いただき参加者全員堪能していました。
後半最初は、ERICK OMIZA & HIROMI KANEKO先生によるサルサのご指導がありました。
中南米が発祥の地とされるサルサダンスの基本から始まり、ラテン音楽のリズムとともに元気の出るダンスを参加者は体感していました。続いて、ERICK OMIZA & HIROMI KANEKO先生による作品をご披露していただきました。
最後に、亜甲会長による「氣とダンス」(テアトルムーブマン)をご指導いただきました。
身体をほぐし気持ちを解放していく独特のストレッチからスタートし、徐々に心の中からあふれ出てくる感情の動きを大事にしながら身体を動かしていくダンスに、参加者の楽しそうな笑顔が溢れていました。
そして、「喜び・幸せ・悲しみ・怒り」といっただれでもが持つ感情を、身体を通して表現しました。
そして「マイケル・ジャクソン」の音楽に乗せての参加者全員の踊りでは様々な感情の動きを作品として体感していました。
参加者相互の踊りを通しての触れ合いにより、幸せな感情が会場いっぱいに溢れでていました。
以上、2015年度CIDユネスコ国際ダンスカウンシル東京主催のダンスデー「ワークショップ」の模様をお伝えいたしました。
最後にワークショップ開催にあたり、ご尽力くださいましたジブチ共和国大使館様、
INTER MEDIA JAPAN社様に深く御礼を致します。
ユネスコ国際ダンスカウンシル東京事務局
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2014年10月23日から27日にかけて、千葉県浦安市シェラトン・グランデ・トーキョーベイ・ホテルを会場として、「第38回CIDユネスコ・ワールドダンスコングレス2014(ダンスの祭典)」は、26カ国の世界の人々が参加し盛大に開催されました。
そして、国内外のメンバーによるパフォーマンス、ワークショップ、レクチャーは24日、25日、26日の三日間にわたって多くの参加者により賑やかに行われました。
パフォーマンス会場では、バレエ・コンテンポラリーダンス・インドの伝統舞踊・日本舞踊・ジャズダンス・イタリアの宮廷舞踊・ベリーダンス・舞踏等々、伝統的なダンスから地域を超え、歴史を超えての様々なダンスが披露され観客の皆様に感動して頂きました。
そして、スペシャルゲストのTEMPURA KIDZによるエネルギー溢れたダンスステージは新しいダンスの流れを感じさせ、同じくスペシャルゲストのYano Brothersによる美しい歌声に観客は魅了されていました。
ワークショップ会場では、国籍・年齢・性別・人種を超え、たくさんの方々が積極的に参加され、会場いっぱいに笑顔に溢れ、ダンスを楽しんでいました。そして、今まで経験したことのない様々な踊りを実際に体験できたとの、喜びの声を頂きました。
レクチャー会場では、長年ダンスを中心とした研究をされてこられた講師による様々な課題の発表があり、アットホームな会場で皆さん真剣に聴講されていました。
そして、ロビーも含め会場内には国際色豊かな言語が飛び交い、参加者の皆様がそれぞれに交流され暖かい雰囲気が一杯に広がっていました。
また、終了後海外の参加者からは日本の文化に触れることができた感動と、この祭典でのいろいろな素晴らしい体験を自国に帰って伝えていきたいとのお言葉もいただきました。
今回、アジア初となりましたこの催しは、これをスタートとして今後もユネスコの理念でもあります「平和」を目的に活動を広めてまいります。
ユネスコ国際ダンスカウンシル東京事務局
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毎年世界各地で開催されるこのコングレス。昨年はサンマリノ共和国、今年はカナダ・モントリオールで2013年7月3日?7月7日まで開催され、参加してまいりました。
モントリオールは、新時代の芸術と文化を取り入れた都市であり、カナダの中でもフランス語圏の都市として有名です。また教会や建物もヨーロッパを思わせるような雰囲気がありとても美しい都市でした。
今回のワールドダンス・コングレスには、前回のサンマリノでお会いした会員もいましたが、ほとんどの会員が初対面で、プロフェッショナルダンサーはじめ大学教授や指導者との新たな出会いが多くありました。
今回の会場はジョン・レノン夫妻が宿泊したことでも有名な「Fairmont The Queen Elizabeth」というホテル内で開催されました。
ワークショップでは、CID-UNESCO-TOKYO会長の亜甲絵里香と副会長の瀬河寛一が指導をいたしました。中には指導法について熱心に記録をとり勉強されている姿がありました。またワークショップ終了後には、「とても身体が開放されて気持ちよかったです」「大変勉強になりました。」と声をかけてくださり、参加者に喜んでいただくことができました。
他にも、イラン民族舞踊の踊り方や動作の意味を指導するクラスや、エクササイズクラス、またデュエットダンスクラス(2人1組でさまざまなリフトをする)、HIP HOP など色々なスタイルのダンスクラスがあり、参加者は休憩することなく次々と楽しく受講していました。
レクチャーでは、指導者や教授がダンスに関する歴史・文化等について研究した内容を発表していました。
中でも印象的だったのは「ダンスセラピー(身体障害者のダンス)」のレクチャーで、実際に踊っている映像を見せてくださり、楽しんでいる姿やドラマティックな作品を踊るダンサー達の姿を見て大変感銘を受けました。ダンスは誰でも踊ることができる。楽しむことができる。感動を与えられるという事が再確認できました。
最終日に行われたパフォーマンスには、日本代表として亜甲絵里香、瀬河寛一、真鍋彩華がソロ作品を披露しました。パフォーマンスの前にはパレードがあり、パフォーマーがそれぞれの国の旗をもって笑顔で行進し、観客の盛大な歓声とともに会場を盛り上げました。
亜甲絵里香の作品『Why ?』は、能の作品としても有名な『羽衣』を題材とし、琵琶の演奏とともに羽衣を纏いながら日本的な優雅さとしなやかさ、羽衣を奪われた悲しみ苦しみ、最後には羽衣を返してもらい喜びとともに天に昇っていくというドラマを踊りを通して演じました。
続いて瀬河寛一の作品『CANTATE』は、コンテンポラリーダンスの本拠地:フランスで指導者の国家資格を取得し、フランスで舞踊活動を続けてきたダンサーの作品としても注目が集まる中、本格的なコンテンポラリーダンスを披露しました。
真鍋彩華の作品『Passion』(振付:亜甲絵里香)は、題名の通り情熱あふれる作品であり、作品を通してエネルギーと情熱を観客に注ぎました。
3名それぞれが踊り終えた後は、観客が盛大な拍手と『ブラボー』の声をかけてくださり、パフォーマンス終演後にも楽屋に感動を伝えに来てくださったりと無事大成功をおさめることができました。
またパフォーマンスの最後には、カナダ(モントリオール)会長のMona D'Amours が来年の日本開催を発表してくださり、そこで日本開催のアピールをすることができました。
今回参加した会員はもちろん、カナダ会長も日本開催を大変楽しみにしてくださり、「今からスケジュールを組んで日本に行きます」という嬉しい声を多くいただくことができました。
コングレスイベントの他にも、カナダ(モントリオール)会長のMona D'AmoursはCIDの活動以外にダンスコンペティションを主催しており、今年は記念すべき20回目ということでワールドダンス・コングレスと同時開催されました。そして審査員に瀬河寛一がご依頼を受け、4日間務めてまいりました。
このコンペティションには小学生?成人までが参加し、ジャズダンス・HIP HOPをはじめとするいろいろなスタイルのダンスを披露していましたが、年齢関係なく与えられたテクニックをしっかりとこなしているだけでなく、出場者全員に観客や審査委員を引きつけるエネルギーと個性を感じ、また作品のストーリーに入り込んで表現をしている感受性の豊かさを感じました。出場者たちが楽しんで踊っている姿や観客が出場者に歓声をあげ応援している姿が大変印象的でした。
その他カナダオリジナルのイベントとして、ケベック州のツアーや、モントリオールに本部がある『シルク・ド・ソレイユ』のビル内を見学に行くこともでき、またワークショップも受講する事ができました。
前回のサンマリノとは違った魅力があり、国の特色があふれた素晴らしいコングレスでした。
2014年はいよいよ日本での初開催となります。これまで参加してきた経験と多くの方との出会いを大切にしながら日本の参加者はじめ海外からいらっしゃる参加者に感動と喜びあふれる充実した日々を送っていただけるよう準備に励んでまいりたいと思います。
ユネスコ国際ダンスカウンシル東京事務局
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今回はCID-UNESCO-TOKYO“ユネスコ国際ダンスカウンシル東京"より2014年ワールドダンスコングレスの日本開催のアピールも兼ねてエリカアコオ・グローバルダンスシアター総勢15名が参加して参りました。
ユネスコ世界遺産指定都市-サンマリノ共和国(サンマリノきょうわこく)、通称サンマリノは、イタリア半島の中部に位置する共和制国家です。首都は国名と同じくサンマリノ市。周囲は全てイタリアで、世界で5番目に小さな国(ミニ国家)であり、また、現存する世界最古の共和国でもあります。
サンマリノを訪れて感銘を受けるのは、やはり何と言っても中世ヨーロッパの風情を色濃く残すサンマリノの歴史的な建造物や、街並みなどです。そして標高700メートルのサンマリノ旧市街から見えるのは見渡す限りの素晴らしい大自然で、訪れる人たちをやさしく包んでくれます。
第32回 ワールド・コングレスはCID本部、サンマリノ観光コンベンションビューロー、UFIユニオン・フォークロリカ・イタリアーナが共同で主催して約20か国より200名ほどの参加がありました。開催会場はサンマリノのコンベンションセンター及び、街の歴史的建造物でもあるサンマリノ劇場でした。
朝から夕方にかけてはコンベンションセンターの全ての部屋を使いワークショップ、講義・デモンストレーション・映像のスクリーニング、研究に関するプレゼンテーション・ディスカッションなどがところ狭しと行われて世界中からの参加者が交流をしました。
各国から学者、研究者が「国の舞踊史」、「絵画における舞踊史」あるいは「舞踊と衣装の関係」、「民族舞踊の海外における考察」などの独自の研究を発表したりしました。
夜からは毎晩劇場にてパフォーマンスが行われて様々なジャンルの踊りを楽しむことが出来ました。
ワークショップでは亜甲絵里香とKAN-ICHI(瀬河寛一)がそれぞれのクラスを指導しました。亜甲のテーマは『氣とダンス』、そしてKAN-ICHIのテーマが『呼吸とダンス』でした。参加者はバレリーナ、伝統舞踊のダンサー、中には大学教授やアカデミーの先生など多くの方々が参加してくれました。それぞれのクラスのテーマにとても関心を持ち真剣に受講していました。 またクラスと合わせて永嶋俊郎氏の『体験気功治療』を行いました。
多くの方々が大変興味を持ち休みなしに予約が入り最終日にはCID会長のラフティス氏やUFIユニオン・フォークロリカ・イタリアーナ会長のネグロ氏も治療を頼まれていました。
気功治療は今世界的に関心を持たれていて今年の末にアテネで行われる“ダンスセラピー・パノラマ"第33回 ワールド・コングレスにも是非参加してほしいとの依頼も受けていました。
さてパフォーマンスでは通常のコンディションとは異なり舞台が傾斜したりと慣れない環境の中日本からの参加者全員が気持ちを込めて精一杯踊り抜きました。
亜甲の作品においては今世界中で起こっている全ての惨劇や悲劇に対しての怒りや平和への願いを込めて参加者へ訴えかけました。またもう一作品は源氏物語を題材として日本の文化に対しても興味を引くような作風にしました。
終演後は劇場の外で皆が手をつないで踊り、歌い、夜中過ぎまでパーティーが続きました。
私たち日本からの参加者全員にとってもこのようなロケーションや環境のなかで世界中からの参加者たちと共に貴重な時間を共有できたことは忘れることが出来ぬ本当に素晴らしい宝になりました。
また今回の出会いを通して多くの参加者に日本での2014年ワールドダンスコングレス開催に大変に興味を持っていただき、その意義に共感して頂くことができました。
CID会長のラフティス氏も今回の日本からの多くの参加を大変に喜んで下さり、他の会員にも全体での挨拶で日本支部設立についてや日本での2014年ワールドダンスコングレス開催についてなどの説明をしていただき多くの方が参加されるように特別に紹介して頂くことが出来ました。
今回の新しい出会いや再会に感謝をして、また経験したばかりの新鮮な経験を十分に生かして日本ならではの素晴らしいワールドダンスコングレスになりますように2014年開催の準備に益々励んでいきたいと存じます。そしてこの機会を通して多くの素晴らしい国際的、文化的な交流が生まれ、新しい未来、そして世界が私たちの前に広がっていくことを楽しみに期待いたしております。
ユネスコ国際ダンスカウンシル東京事務局
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私は、フォークダンスを研究しているが、今回、フォークダンスを日本で再びメジャー化するために、ユネスコ会員である亜甲先生にお会いすることになった。そして、その出会いがきっかけとなって、急遽アテネにて開催される世界国際ダンス会議に参加することになった。登録日から最後の昼食パーティーまで、とにかくたくさんの人と知り合った。ワークショップや(夜間行われる)パフォーマンスはもちろん、講義形式のレクチャールームやレポートルームにて、様々なジャンルの踊りが研究される。パンフレットを見ただけで、世界の広さが感じられる。言葉だけで交流しようとしていたら、おそらく1日かかる相手とでも、30分のワークショップに参加するだけで手を取り合って微笑みあえる。また、異文化を肌で体験出来る貴重な機会でもあった。各国からメンバーが来ている中で、欧米の人は講師に向かって喜びも不満も露わにする。良い意味で真似したいところだ。
今回のCIDは、海に面したオリンピック会場にて行われた。会場の上にある、オープンカフェで夕日を見ながら夕食をとったり、港にあふれている野良犬が近寄ってきたり、のどかなものだ。芸術を好む人たちにとっては、最高のロケーションだった。夜7時からのパフォーマンスでも、各国の民族舞踊からバレエや自由な創作ダンスまで、何でもありだった。ワークショップでもパフォーマンスでも、ベリーダンスの多さに驚く。ベリーダンスは世界中で爆発的に人気を集めているのだろうか。世界の人が、音楽や踊りを通して、中東の文化を理解しようとすることは、良い傾向ではないだろうか。その他にはイタリアやギリシャ、ジャマイカ、カナダの民族舞踊も人気だった。ただ、何の踊りでも好き嫌いせず、積極的に参加することが重要だった。 この会議では、体の底から沸いてくる、踊りたいという気持ちがパスポートのようなものなのだ。共通した気持ちがあるからこそ、見知らぬ異国の人ともすぐに仲良くなれる。特にギリシャの踊りのワークショップでは、スタッフがどんどん集まってくるので、活気がある。「ギリシャの踊りを見よ」とばかりに、得意気な様子で楽しい。
この会議にて、私が思い出したことが2つある。いろいろなジャンルの踊りを踊るので、もちろん各自にとって初めて踊る踊りが多い。しかし、皆本当に楽しそうに踊る。自然に出てくる笑みだ。私は、普段の練習では細部のことにとらわれすぎて、目先の技術に追われて、この気持ちを忘れていたように思う。また、まったく逆に、バレエやその他身体能力を使う踊りのワークショップを受けて、体を鍛える、踊るために身体能力を高めることも、気持ちと同様に非常に重要だとも考えた。厳しい鍛錬と、心から楽しむ気持ちが、踊りを上達させるはずだ。私をアテネに導いて下さった、亜甲先生のワークショップや舞台は、ひいき目を抜いても抜きん出ていた。亜甲先生の、女の一生を描いた(と私はとったのだが…)舞台も本当に素晴らしかったが、初めて見たオルフェウスの舞台にも感激した。ノリの良い会場が、静まり返ってオルフェウスの世界に引き込まれていた。たった10分間の舞台なのに、最最後にオルフェウスが妻に寄り添うシーンでは、自然と涙が出た。そしてしばらく涙が止まらなかった。亜甲先生やダンサーたちは、天才だと思った。今でも、彼らから伝わってきた情熱を思い浮かべるだけで、胸の中が熱くなる。これを見ただけでも、アテネに来た甲斐があったと思う程である。 今後、CIDにもっと人が集まり、亜甲チームのようなより質の高い舞台が増えると良いと思う。もちろん、参加する人はプロでもアマでも、それこそ踊りをしていない人でも良い。最終日、最後の舞台ではCIDのスタッフが私服で飛び入りグリークダンスを踊っていて、会場が盛り上がった。そういう意味でも、ダンスの楽しさを伝えるイベントでありつつ、より質の高い会議になってほしいと思った。
今回、踊りを通して国際交流が出来るという、本当に素晴らしい機会を頂き、自分は幸せ者だと思う。 踊りに対する心構えが変わっただけでなく、エーゲ海という最高のロケーションでCIDに参加出来たことで、今は生き方までもが変わった思いである。考えるところも多かった。知り合った人の中では、ダンスが禁止されている国の人もいた。踊れることはこんなに幸せなことなのに、中には踊ることを断念しなければならない人たちもいる。私は、そのことを忘れてはいけないし、いつか彼女も踊れるようになると良いと思う。そんな時代が来て欲しい。(ちなみに、車椅子で踊っていた人たちが絶賛されていた。身体が不自由な人たちにも、踊る機会が増えると良い。)
CIDは、平和実現への架け橋となることは間違いない。国家の政治家たちが、全員CIDに参加して手を取り合って他国の踊りを踊ってみて欲しい。相手の文化を知り尊重することで、戦争はなくなるはずだ。現にCIDでは、目下戦闘進行中の対立国の人たちが、輪になって踊っているのだから。そこには、敵意も差別もない。 この、何とも言えない気持ちの高ぶりや、踊りへの情熱を、「素晴らしい」とか「良かった」という言葉にしか表現出来ないことが残念だ。今後の練習では、ステップー個一個も、踊れることの喜びと幸せに感謝しながら踏みしめたい。
掲載:Scene(セーヌ) 2007 冬 第64号
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成田空港から11時間。時差7時間。例年になく暑い乾いたパリ。夏時間で夜の10時までも明るい。パリジャンたちのキャフェでの対話は真夜中まで続く。そろそろヴァカンスで旅行者もふえ、異邦人でにぎわうパリはまったく国際会議場にふさわしい。
2001年6月27日から3日間、第14回国際ダンス会議C.I.D.がパリ左岸のユネスコ本部で世界中のダンス関係者、34カ国108人を一堂に集め、朝10時から夕方5時までという強行軍で行われた。1日目は総会、2日目からは2001年のテーマ「今日の世界におけるダンス」に基づく各国のレポート提出者50名(最年少は17歳)の口頭によるコメント発表(各5分)と最後に質疑。日本からは桜井勤氏と亜甲絵里香氏の「日本のダンス」と筆者の「史的展開を通して眺めた日本バレエの現状」。1万語(英悟か仏語のみ)以内、5月1日以前提出の50本のレポートはすべてCD-ROMに納められ、メンバー全員に配布された。
国際ダンス会議C.I.D.とはフランス語のConseil International de la Danseの略である。それは世界のすべての国のすべての様式のダンス(バレエ、民族舞踊、社交ダンスなど)のための公的な擁護機関である。1973年、パリのユネスコ本部内に設立された。その日的はダンスにかかわる個人および国際的・国家的・地域的機関を一堂に集め、世界規模のフォーラムの役を果たすことである。ユネスコは言うまでもなく世界平和・安全保障・文化交流を目的とする諸国の連合である国連(1945年発足、本部ニューヨーク)の専門機関の一つとして、1951年設立された国連教育・科学・文化機関である。故にC.I.D.はユネスコへ密な報告を送り、国連の定める原則に沿ってその目標と企画に貢献する。ところで、「すべての国のすべての様式のダンス」を平等に網羅するということは容易なわざではない。舞踊界だけでもバレエ協会、バレエ協議会、現代舞踊協会、日本舞踊協会等に分かれており、万事につけてタテ型思考、分業主義、瑣末主義にこだわる日本人には立往生してしまうような発想である。現在刊行されているダンスの本もバレエとモダン・ダンスに限られがちであり、しかも劇場で行われる舞踊に焦点がしぼられることが多い。C.I.D.はどんな小さな国にも参加権を認め、どんな辺鄙な地域の民族舞踊も掘りおこす。多くの舞踊史が扱う劇場舞踊、プロフェッショナル・ダンサーにのみとらわれず、「すべての国のすべての様式のダンス」を網羅するというC.I.D.の表明のなかに、筆者は恐ろしいほど奥深く大胆なダンスへの愛、ユネスコにこそ可能なグローバルな視野を見る。
現在のC.I.D.の会長はアルキス・ラフティス氏(ギリシャ)、6カ国語を使い分け、著書も多く、パリとアテネを2ヶ月ごとに往復する精力家。それでも世界中から寄せられるレポートにはみずからしっかりと目を通す。初参加の日本からのレポートにも「今、読み終ったところです。今年のベストに入るものです。おめでとう。」とわざわざメールを送ってくれた。C.I.D.の運営を支える秘書群団も素朴で明るい活発なダンサーかダンス教師たち。長時間にわたる会議の緊張を解き、会長はじめ、メンバーが相互に親しみあえるのは噴水の見えるサン・ミッシェル広場のキャフェ。飲物だけで9時半から12時まで。それでも語り尽せぬ思いを抱いたまま、あたふたと帰途についた。筆者としては、初参加にとまどいながらもそのグローバルな交流と考え方に一歩近づけたような気がした。
フランスから帰宅すると、すでに何通ものメールがとどいていた。「パリの時間はとても短くて、十分にお話できず残念でした。この次こそ、もっとご一緒に異文化について語り合いましょう。」という趣旨のものであった。C.I.D.からのメールは次回C.I.D.の会議が2002年6月26日から28日まで、パリ・ユネスコ本部で、と早々に告げていた。会長のアルキス・ラフティス氏をはじめ、多くのダンスを愛する人々と、ラフティス氏のことばを借りて言えば、「友人にして同僚」になれたことはとてもうれしかった。来年は日本からの参加者がふえることを願いつつ、ペンをおかせていただく。